介護職の採用と離職
8月21日、介護労働安定センターが発表した令和4年度介護労働実態調査結果によると、
介護職員の採用率は前年度比で1%増の16.2%、離職率はほぼ横ばいの14.4%となりました。
採用数が離職数を上回る一方、その差は縮小傾向にあることが明らかになりました。
採用と離職の数字が横ばいであるということは、介護職に対する需要と供給が
ほぼ釣り合っていることを示唆しています。
しかし、それだけで全ての問題が解決されているわけではありません。
調査によると、介護事業所の66.3%が人材の過不足を「不足」と回答しています。
これは、需要と供給のバランスが地域や職種によって異なることを示しています。
具体的には、介護支援専門相談員やリハビリテーション職の不足感が30%台にとどまる一方、
訪問介護員の不足感は驚くほど高い83.5%です。
高齢者がますます在宅でのサポートを必要としていることを反映しています。
介護職に従事することは、高い責任とストレスを伴う職種であるため、
適切な待遇や労働環境の整備が必要です。
また、訪問介護の需要が高まっていることから、
これに特化したトレーニングプログラムやキャリアパスの構築が求められます。
介護労働に携わる人々が社会において適切に評価され、支援されることが、
今後の課題と展望の一つといえると思います。
高齢化社会の中で介護職が果たす役割はますます大きくなり、
その重要性を認識し、対策を講じることが必要ですね。
※調査は8,078事業所の回答を集計。