就職白書2024
株式会社リクルートの就職みらい研究所がまとめた『就職白書2024』
2024年卒業生と企業の動向について、いくつかご紹介します。
●学生の視点から見る2024年の就職活動
1:志望度の上昇と納得度の向上
2024年卒業生の初期志望度が前年比2.5ポイント増の64.0%となり、
内定を受けて入社することへの納得度も4.8ポイント増の77.2%。
学生が入社する企業に対する期待が高まっていることを示唆していますね。
2:内定獲得時期と就職活動期間の変化
最初の内定を取得する割合が70.4%で、内定取得時期が6月が最も多い傾向。
また、実質就職活動期間は前年比0.49カ月短縮され、効率的な採用活動が進んでいることがうかがえます。
3:就職活動プロセスの変遷
2024年において、プレエントリー社数や書類提出社数が減少している一方で、
内定取得社数は前年同水準。
企業と学生のマッチングがより精緻に行われているようです。
4:内定後の就職活動の継続
初の内定取得後も就職活動を続ける学生は68.7%で、「志望度の高い企業の選考」が主な理由。
学生が自分のキャリアに対して高い志望を持ち、そのために主体的に動いているようです。
●企業の視点から見る2024年の採用トレンド
1:採用充足の減少
企業の中で「採用予定数を充足できた」割合が36.1%と前年比4.3ポイント減。
人材確保がますます課題となっているようです。
2:採用数の減少要因
採用数が計画より少ない理由の主な要因は、「選考応募者が予定より少なかった」。
企業が十分な応募者を確保できない状況が続いている側面のあらわれかもしれません。
3:内定出し開始時期の早期化
内々定・内定出し開始時期が前年比6.6ポイント増の「卒業年次前年の2月までの累計」18.6%となり、
企業がより早い時期に採用活動を本格化させていることがうかがえます。
●企業の将来予測:2025年卒以降
1:採用意欲の持続
2025年卒の採用予定数は平均32.1人で、引き続き採用意欲が堅調。
将来も企業が積極的な採用を続ける見込みがあるようです。
2:採用活動開始時期の変化
2025年卒の採用活動開始時期が対面面接とWeb面接ともに前年比で大幅に増加。
企業が新たな採用手法に積極的に取り組んでいるようです。
3:キャリア形成支援プログラムの導入
2025年卒向けのキャリア形成支援プログラムが56.3%で実施予定。
特にオープン・カンパニーや汎用的能力・専門活用型インターンシップが
積極的に導入される傾向が見受けられます。
以上のように、学生と企業の間でマッチングがより効果的に行われ、
将来的な採用活動においても活発な動きが期待される一方で、
人材確保の難しさや新たな採用手法の導入が注目されます。