外国人労働者230万人突破――“最多更新”のその先にある現実

厚生労働省の発表によると、日本で働く外国人労働者の数が230万人を超え、過去最多を更新したという。
前年比で25万人以上増え、外国人を雇用する事業所数も増加している。

しかし、単に「最多更新」と言われても、何が問題で、どんな意味があるのかが見えてこない。

まず注目すべきは、外国人労働者の多くが「30人未満」の小規模事業所に雇われている点だ。
これはつまり、中小・零細企業が外国人労働力に依存し始めていることを意味する。
少子高齢化が進む日本では、人手不足が深刻化しており、特に建設、介護、飲食業界では
外国人労働者なしでは回らない状況になりつつある。

だが、ここで重要なのは、単に「数が増えた」ことではなく、「その背景にある現実」だ。
外国人労働者の多くは、技能実習生や特定技能といった制度を利用して働いているが、
これらの制度は決して十分に機能しているとは言いがたい。
技能実習制度では劣悪な労働環境や低賃金が問題視され、
特定技能制度も「日本に長く働きたい外国人にとって魅力的とは言えない」との指摘がある。

また、外国人労働者の受け入れが進んでも、言語の壁や文化の違い、
社会的な受け入れ態勢の不備といった課題が解決されない限り、日本社会に根付くのは難しい。
単純に「人数が増えた」と喜ぶのではなく、「この先、外国人労働者とどう共生するのか」を考える必要がある。

外国人労働者が増え続けるということは、もはや一時的な話ではなく、
日本社会の構造的な変化の一部になっているということだ。
受け入れる側の意識改革や制度の整備が追いつかなければ、いずれ“最多更新”が“社会不安”につながる可能性もある。

問題は、「人数」ではなく「共生のあり方」。そこに目を向けなければならないと思う。

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